月の家/TSUKI

月の家/TSUKI

芦澤竜一+Studioonsite+滋賀県立大学芦澤竜一研究室

土茅庵は、淡路島の暮らしから生まれた土、竹、藁をふんだんに用いた建築です。
屋根は茅葺きと杉皮葺きでつくられ、建物の中央には土の塔が浴室として据えられ、この塔がその周りにある室を緩やかに分節しています。

上部に昇るようなテクスチャの土壁で仕上げられた浴室の上部には天窓があり、自然光が差し込みます。玄関を入ると、南側には畑作業や農の営みを味わう土間が広がり、一方で南面には滞在者がくつろげる小上がりがあり、そこからは畑の風景を眺めることができます。
また、南北に設けられた大きな開放窓を開けると、風が通り抜け、外部環境と一体化した開放的な空間が生まれます。

建物の外壁は、400mmほどの厚みを持つ藁のブロックを積み上げ、その上に竹を重ねて固定し、土を塗り重ねるストローベイル工法を用いることで、断熱性能をもつ土に囲まれた空間が生まれています。
このストローベイル工法の壁の制作には学生や地域住民がワークショップ形式で参加し、左官は淡路島の職人によって、各所で異なる表情の土で仕上げられています。

土茅庵は、自然と調和した暮らしを提案する施設として、訪れる人々に豊かな体験をもたらします。

芦澤 竜一+Studioonsite+滋賀県立大学芦澤竜一研究室

 

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